非エンジニアのAI実務術 2026年7月5日 · 読了 9分

AIの答えが「いまいち」な時に返す言葉10選|書き直しの指示で文章は変わる【保存版】

AIの答えがいまいちな時に返す「直しの言葉」10選。理由を1文に、結論を先に、事実以外を削る——不満を一言に翻訳すれば、丸ごとやり直させずに文章は仕上がります。使う場面とコピペ文、文書別の実演記事15本の地図つき保存版。

AIの答えが「いまいち」な時に返す言葉10選|書き直しの指示で文章は変わる【保存版】

AIの答えを見て、「なんか違う」と思いながら、黙って全部やり直させる。何回か回して、当たりが出ないまま、結局自分で書き直す——AIがいまいち定着しない職場で、必ず起きている光景です。

このシリーズで葬儀の案内文から求人票、議事録、アンケートまで15種類の文書を扱ってきて、はっきり言えることがあります。仕上がりを決めるのは、最初の指示よりも「2回目に返す一言」です。

この記事は、その「返す一言」を10個に整理した総集編です。どの文書にも使えます。保存して、次にAIを使うときに1つだけ試してください。

AIの答えがいまいちな時に一言の直しの指示で文章を変える図

「もっと良く」が指示にならない理由

いまいちな答えへの返しで一番多いのが、「もっと良い感じにして」です。これが効かないのは、AIが「何が悪かったのか」を知らないままだからです。良い感じの方向が分からないので、別の当てずっぽうが返ってきます。

コツは、自分の不満の正体を一言に翻訳することです。「言い訳っぽい」と感じたなら「理由を1文に」。「読みにくい」なら「結論を先に」。不満はだいたい、10種類の直しの言葉のどれかに翻訳できます。

もっと良くと頼んで堂々巡りになる様子を示す図
マナブ
いまいちだったら、新しくチャットを立ち上げて最初からやり直した方が早くないですか?
考えるマナブ
説明するラボ博士
ラボ博士
7割できている下書きを捨てるのは、もったいないですよ。全部やり直すのは、渡した条件そのものを変えたい時だけ。文章の調子や形の不満なら、直しの一言で7割を残したまま10割に近づけます。

使い方は3つだけ

①一度に1つ:直しの言葉は、1回の返信に1つだけ。まとめて頼むと、また「全部やり直し」になります。
②2〜3往復で切り上げる:それ以上かかるなら、最初に渡した情報が足りていません(指示の4要素に戻ります)。
③仕上げは自分:事実の確認と最後の一文は、往復の外側の、人の仕事です。
AIの答えを直す10の言葉の一覧図

直しの言葉 10選

① 理由を1文にしてください

使う場面:理由や事情が長く並んで、言い訳がましく見えるとき。値上げのお知らせ、断りのメール、報告書で頻出です。

理由の羅列をやめて、渡した事実から1つだけ選び、1文にしてください。

② 謝りすぎを消してください

使う場面:「心苦しい」「深くお詫び」「恐縮ですが」が1つの文章に何度も出てくるとき。謝るたびに結論がぼやけます。

謝罪の表現を1回だけにして、結論がぼやけないようにしてください。

③ 結論を先にしてください

使う場面:経緯やあいさつが長く、一番大事な情報が後ろに埋まっているとき。連絡文・報告書・お知らせの定番です。

読み手が最初に知るべきこと(何が・いつ・どうなる)を、最初の3行に移してください。

④ 字数を半分にしてください

使う場面:内容は合っているのに、長くて読む気がしないとき。削る判断ごと任せると、大事な行が残ります。

内容を変えずに、全体を半分の字数にしてください。削った項目を一覧で教えてください。

⑤ 入力した事実以外を削ってください

使う場面:渡していない実績・理由・約束・数字が混ざったとき。10個の中で一番大事な言葉です。定期的にこれで点検します。

私が入力していない事実・数字・約束が入っていないか確認し、あれば削除して、削除箇所を一覧にしてください。

⑥ 日常の言葉にしてください

使う場面:業界用語や漢語が固くて、読み手に伝わらないとき。お客様向け・新人向けの文書で使います。

専門用語と固い言い回しを、初めての人にも分かる日常の言葉に直してください。

⑦ 箇条書きにしてください

使う場面:文章のかたまりが読みにくいとき。逆に、箇条書きが冷たく見えるなら「文章に戻して」も使えます。

並列の情報を箇条書きに変えてください。理由や説明は文章のまま残してください。

⑧ 読み手を変えてください

使う場面:内容は良いのに、誰に向けた文か合っていないとき。読み手の指定をやり直すと、言葉選びが全部変わります。

この文章を「[例:初めて来店する60代のお客様]」が読む前提で書き直してください。

⑨ 調子を変えてください

使う場面:固すぎる・軽すぎる・冷たい・馴れ馴れしいと感じるとき。方向を言葉にして渡します。

内容は変えずに、[例:もう少しやわらかく/もう少し簡潔に事務的に]してください。

⑩ 空欄を残してください

使う場面:最後の一言まで埋められてしまい、どこの職場でも使える定型文になったとき。自分の言葉の場所を確保します。

結びの一文は書かずに、[自分で書く一言]という空欄のまま残してください。
丸投げのやり直しから一言ずつの直しへ変わるBeforeAfter図

それでも、往復で直せないものがある

事実の正しさ:数字・日付・固有名詞・料金は、何往復しても原本との突き合わせの代わりになりません。確認は人がします。
判断:どの案を採るか、公開するかどうか、約束してよいかは、往復の外側で自分が決めます。
個人情報と機密:直しの過程でも、名前・顧客情報・社外秘は入れません。入れない前提で書かせて、空欄に人が入れます。
最後の一文:相手との関係を知っているのは自分だけです。ここはAIに書かせず、⑩で空欄にして自分で書きます。

直しの言葉が10個あっても、この4つは動きません。むしろ、往復が上手になるほど、この境界の大切さがはっきりしてきます。

指し示すラボ博士
ラボ博士
10個を暗記する必要はありません。迷ったら①理由を1文に、③結論を先に、⑤事実以外を削る。この3つで、日々の文書の大半は直ります。
マナブ
不満を感じたら、この記事に戻って言葉を探せばいいんですね。ブックマークしました。
気づくマナブ
直しの往復でAIと直せる範囲と人が守る事実確認や判断を分ける図

シリーズ全体地図:文書別に「往復の実演」へ

この10個の言葉が実際にどう効くかは、文書別の記事で実演しています。いま困っている文書から読んでください。

入口(ハブ):
AIへの指示の型・4要素(背景・ゴール・形式・制約)——最初の指示の作り方はこちら

業種別:
葬祭業:司会原稿・案内文
飲食店:口コミ返信
介護施設:家族向けお知らせ
美容室:値上げのお知らせ

文書タイプ別:
求人募集文手順書・マニュアルよくある質問(FAQ)
断りのメールスタッフへの連絡文夏のあいさつ
議事録月次報告書お願いの貼り紙
お店の紹介文お客様アンケート

個人情報を入れず無い事実を足させずシリーズ全体の地図を示す総集編の図

まとめ:やり直させる前に、一言返す

AIの答えがいまいちなとき、必要なのは高度な技術ではなく、不満を一言に翻訳する癖です。理由を1文に。結論を先に。事実以外を削る。一度に1つ、2〜3往復。事実と判断と最後の一文は、自分の手に残す。

次にAIを使う1回で、10個のうちどれか1つを返してみてください。「もっと良く」と頼んでいた頃との違いは、その1回で分かります。

次の一歩:最初の指示の作り方から整えたい方は、「AIへの指示を背景・ゴール・形式・制約の4要素で作る方法」へ。新しい記事の試作や裏話は noteマガジン で読めます。
AM

非エンジニアの経営者。Codex × Claude Code × ChatGPT を"部下"として使い倒し、現場で起きたことをそのまま記録しています。

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